「サラリーマンから宿づくりへ」
南阿蘇村に移住し、浩二さんは会社を辞め、家族みんなで宿づくりに専念する。基礎や柱、梁などの重要な部分はプロに任せたが、大工仕事を勉強して手掛けた。完成した宿は地元のスギを使った一軒家で、ドアなどの建具も手づくりである。壁には地元産のスギ板を使用し、リビングの大きな窓からは阿蘇五岳が一望できる。
浩二さんは「この地域は移住者も多く、皆さん温かく迎えてくれました」と語る。子どもたちはインドア派だが、年に2〜3回雪が降ったときは大喜びで雪遊びをしているという。現在は、敷地内にツリーハウスをつくる予定である。
章加さんは復興を兼ねて立ち上がった和太鼓チームに参加し、夕食時には子どもが作曲した和太鼓演奏を披露している。阿蘇とヤンニョム(薬念)を掛け合わせて生まれた「あそやむ」は2024年の「くまもとグッドプロダクト賞」に選ばれ、現在は発酵万能調味料として売り出されている。
浩二さんは「家にいるということが大きな変化です。以前は朝早く出て夜遅く帰ってくるから、平日は子どもの顔を見ることが少ない。でも、今は家が職場なので、働いていても家族と一緒なのがいいですね」と語る。
章加さんも「阿蘇に来てびっくりしたのが、水道の蛇口からの水がおいしく飲めることです」と語る。南阿蘇村は自然に恵まれた環境でありながら、アクセス良好で移住者が多い地域である。

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