地域社会の“循環型”に貢献
次代に引き継ぐ心の財
会社を引き継ぐと、想像以上の深刻な経営難と分かった。負債総額は3億円。
追い打ちをかけるように田村さんの母親が、進行性の希少疾患を発症し、寝たきりに。余命6カ月と宣告された。
仏壇に置いてあった池田先生の指導の切り抜きを読み返し、夫妻の闘魂に火がついた。
「祈り――それは、あきらめない勇気だ。自分には無理だと、うなだれる惰弱さを叩き出す戦いだ」
病と闘う母も勇気をくれた。
見舞いに行くと会話ができない状態だったが、震える手でペンを握り、〈今が宿命転換の時や。そう思うとワクワクするわ〉。か細い字だったが、常勝魂が躍る筆致だった。
田村さん夫妻は折伏に走り、2年続けて夫妻で弘教を実らせた。
母は1年半も更賜寿命し、安祥と霊山へ。
08年にはリーマン・ショックが起こり、一夜にして数千トンの在庫の価格が6分の1まで下落した。
不安で眠れない日が続いた。それでも夫妻は“今こそ、信心で立ち向かう時”と話し合い、広布のど真ん中に身を置いて、寝る間を惜しんで奮闘。借金の返済にもめどがつき、3年後には黒字への転換を果たす。
あえて選んだ苦難の道が師の偉大さと、御本尊への確信を教えてくれた。
初心を貫けたのは今もなお、家族を見守ってくれている大阪の同志がいるからだ。その恩に報いるため、生涯、この舞台で先駆すると決めている。


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