三豊市で移住した吉川さん夫妻は、約6年間神戸の都市部のパン店で働いていた郁子さんと都会の会計事務所を辞めて香川県の農業法人に就職し先に雄介さんが移住。5カ月後、三豊市の空き家バンクを介して、築約150年の母屋に納屋2つの土地付き物件を約270万円で購入した。吉川さん夫妻は大工の経験がないうえ、知識を学ぶ気もない大胆な2人だったが、雨漏りのする台所を薪ストーブ部屋に大改造し、床や天井を張り替え、壁を漆喰で塗って母屋を6年で快適空間にした。
移住してから、近所の人からの「カフェやパン屋があったら」という声があり、農家民泊計画から転換し、DIYのベテランになっていた雄介さんは未経験だがパンを焼く窯づくりに躊躇はなかった。吉川さん夫妻は県産の小麦や地元の果物、家や周辺に棲む天然酵母などを材料に、長らく納屋を守った壁土の窯を使い、薪で焼くパンの香りが立ち上り始めた。三豊市は自然豊かな環境で、東京23区からの移住に最大100万円を支給するほか、空き家バンク物件のリフォームには費用の50%(上限100万円)を補助しているため、夫妻はこの制度を利用した。

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