塩竈市まとめ:壱番館の新たな一歩
宮城県塩釜市中心部に立つ複合ビル「壱番館」が、長引く景気低迷と東日本大震災でテナントの撤退が続き、当初7店あった商業店舗は全てなくなることが分かりました。市街地活性化の起爆剤として1990年に官民で建設された再開発ビルでしたが、残念ながら35年を経て大きな岐路に立たされています。
塩竈市は空き区画を買い取る方向で検討していますが、現時点で活用策は未定です。取得した区画については、市民サービスの向上に資する施設や老朽化している本庁舎機能の一部を移転する案も浮上しています。
塩竈市の星潤一次長は「バブル崩壊後の人口減少や震災の影響で商業施設としての体力がなくなった結果で残念だ」としながら、「図書館やホールが入居する市中心部のシンボルとしての重要性は変わらない。市が取得することで今後のまちづくりに有効活用したい」と語っています。
塩竈市は、かつて東北最大の漁港として栄えた塩釜港が衰退し、地元百貨店が相次いで閉店したことから、80年代に浮上した塩釜市初の再開発ビルの建設計画でした。国の補助制度を活用したこともあり、当初計画からどんどん規模が拡大し、外観は「バロック風」に、屋上には展望台も整備されました。
しかし、核店舗の家電量販店は駐車場不足もあり売り上げが伸びず、周辺に大規模ショッピングセンターの立地が相次ぎ、衣料品店から業態を変えた店もあったが長続きはしなかった。震災で1階部分が約1メートル浸水し店舗が被災したことなどで、主要エリアを占めていた地元銀行も2012年に退去しました。
市と入居事業者で構成する壱番館管理運営委員会の会長を務める文屋寿さんは、「量販店が次々に出店して客を持っていかれた。残念だが時代の流れだ」と話していますが、「行政と一体となって街に人を呼び戻そうという当初の目的は一定程度達成できたと思う。市は今後も壱番館を活用して街を活性化してほしい」と期待しています。
塩竈市は、壱番館を活用し、街を活性化するためには何が必要かを真剣に考える時期に来ています。


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