富士山麓に住む私たちの命綱、救助体制の行方

富士吉田市

タイトル: 静岡県知事選挙と富士山遭難救助の有料化

静岡県知事選挙で当選した鈴木氏は、選挙戦で「オール静岡」を掲げて選挙戦を戦った。ネット上では 「まるでスケールの小さいアメリカ大統領選挙みたいだ」 とやゆされたが、両候補が分断を表面化させないよう最大限配慮していたのは間違いない。

鈴木氏は富士山文化圏に位置する静岡市以東から御殿場市以西の自治体の意向を重視せざるを得ない状況に置かれている。すなわち、先述した急な方針転換には県東部自治体との雪解け戦略が含まれている可能性がある。

富士山遭難救助の有料化を進める場合、県内各自治体との連携方法が重要な課題となる。まず自治体間の思惑や利害を巧みに調整する手腕が求められる。現在、静岡県の防災ヘリは ・オレンジアロー・カワセミ・はまかぜ の3機体制である。

浜松市出身の鈴木氏は、この点からも容易でない調整に臨まなければならない。だが静岡市の難波喬司市長は5月23日の会見で、 「(富士山に登った理由等が)あまりにも酷い場合は、救助を有料にすべきではないか」 と発言している。

一方で、別の視点も存在する。静岡県には富士山だけでなく、南アルプスの3000m級の山々も連なっている。これらの山岳地帯での遭難救助も有料化しなければ、施策の一貫性や整合性が損なわれる恐れがある。

皮肉なことに、鈴木知事が選挙時に掲げたオール静岡の理念が、この課題を通じて現実化する可能性が高まっている。執筆時点では、御殿場市の勝又正美市長が 「富士山閉山期の救助不要は自己負担であるべき」 と表明した。

この考え方が徐々に県内の共通認識となりつつある。これまでの静岡県政を知る者にとって、現状のように県内全自治体がひとつの結論にまとまっている状況は奇跡的と映るはずだ。

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